第54回日本成人病(生活習慣病)学会を令和2年(2020年)1月11日(土)〜12日(日)に都市センターホテルで開催させていただきました。年始のお忙しい時期ではありましたが、天候にも恵まれ多くの方々にご参加いただきました。この場をお借りして心より御礼申し上げます。
今学会には、568名の方々にご参加いただきました。演題数も特別講演や教育講演など28演題を含む92演題の発表をいただき、多くの参加者で埋まった会場で活発な議論が行われたと思います。今回のメインテーマは「健康・寿命を科学する」とし、「健康」に関係する心肺機能、運動機能、姿勢保持機能、そしてメンタルについて、また「寿命」に大きく関係する癌の予防治療についての現状と今後の課題について活発な議論が行われました。
特別講演では、大阪大学基礎工学研究科教授 野村泰伸先生に「立位姿勢のゆらぎと安定性:運動系のホメオダイナミクス」についてお話しいただきました。シンポジウムでは“心房細動のトータルマネージメント”と題して、国内の心房細動の臨床、研究をリードする第一人者の先生方にお集まりいただき、今後の心房細動への取り組みについて大変有用な示唆を多くいただきました。
資格取得に関する講演も積極的に行いました。日本糖尿病療養指導士講座では“糖尿病患者のサルコペニア予防”と題して高齢者糖尿病患者のサルコペニアをポリファーマシーや栄養、運動など様々な観点からどのような対策が必要なのかについてお話しいただきました。日本医師会認定産業医講習更新研修として行った、「日本型健康経営〜生活習慣病予防と職域がん対策〜」と「産業医活動の実践!」の2つのシンポジウムでは活発の議論が繰り広げられました。
また、市民公開講座では、今年行われる東京オリンピック・パラリンピックを記念して“生涯スポーツで健康寿命をのばす!”と題して、大阪大学医学部スポーツ医学の中田研教授、上智大学名誉教授の師岡文男先生、北京オリンピック陸上男子4×100mリレー銀メダリストの朝原宣治さんにご講演いただき、その後のパネルディスカッションでは健康を保つのみでなく、人生を楽しむためにもスポーツの重要性を改めて認識させていただきました。
皆様のおかげで、本学会を無事に終えることができました。会期中には不行き届きの点も多々あったと存じます。この場をお借りしてお詫び申し上げます。最後に大会開催に当たり、多大なご助力をいただきました理事、評議員、会員の先生方、事務局の皆様、並びに共催いただきました企業の方々に、心より御礼申し上げます。 |